大関・朝乃山が富山県知事選に? まちなかの至るところに大関の姿…「ポスターほしい」の声続々

北日本新聞 北日本新聞

 富山市出身の大関・朝乃山関(26)が起用された富山県知事選(10月25日投開票)の啓発ポスターが話題となり、富山県選挙管理委員会には連日「ポスターがほしい」と問い合わせが相次いでいます。老若男女に愛される富山のスーパースターならではの発信力に、担当者も「予想外の反響」と驚き顔。選挙啓発の枠を超え、人気はすでに横綱クラスとなっています。 

大きな手形にサイン

 ポスターは3月の大関昇進伝達式で撮影された紋付き袴姿の写真を使用。朝乃山関が右手を上げ「みんなでつくろう つよく、やさしいとやま」の啓発キャッチフレーズを載せています。直筆のサインと大きな手形も押され、力強い内容となっています。

 富山県選挙管理委員会によると、ポスターはB2、B3サイズで計9000枚を作成し、県内の公共施設や駅、商業施設、コンビニ、デジタルサイネージなど多くの人の目に留まりやすい場所に設置されています。県内の6大学の食堂には卓上POPを置き、10代20代の若い世代にアピールしています。

 知事選が告示された10月8日以降、ポスターを見た人から「朝乃山のポスターがほしい」「店に貼りたい」という声が連日、富山県選管に寄せられています。あくまで選挙啓発ポスターのため、個人的なファンの収集目的ではなく、大勢の人に周知できると判断した場合に限り、1枚程度を提供しています。

「ほしい」の声、過去に例なし

 担当者は「選挙啓発ポスターがほしい、という声はこれまでに聞いたことがなく、全くの想定外だった。改めて朝乃山関の人気と認知度の高さに驚いた」と話しています。早速、朝乃山効果があったのか、期日前投票初日の投票者数は4190人で、前回2016年の3・5倍近くに増加しました。

 SNS上では「朝乃山ポスター欲しい」「使い終わったやつ、もらえないかしら」「仕事中癒されておる」「いいないいな富山」「朝乃山効果で投票率上がるといいね」などのコメントが見られます。

 コロナ禍の中、富山県選管は感染リスクのある街頭での啓発物の配布を控え、ポスターのほか、テレビCMや新聞広告などで啓発活動を展開しています。インターネット広告や各種SNSにも力を入れ、さらに特設サイト(https://www.xn--2020-ft5f251e96as07agx7b90bhw9i.jp/)では、朝乃山の動画メッセージを流し、若いスマホ世代にも発信しています。朝乃山関とも親交のある富山県出身の人気ユーチューバー、はじめしゃちょーが選挙の意味や仕組みを分かりやすく解説する動画もあります。

大幅アップに期待

 半世紀ぶりに保守分裂に新人が加わる激戦の富山県知事選。投票率は年々下がり、前回の投票率は35・34%で過去最低でした。過去の県知事選はしばらく低調ムードが続いていただけに、人気実力ともに横綱クラスの朝乃山効果で投票率の大幅アップが期待されます。

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