引き取らなければ、この子猫は保健所に…単身だったが里親の依頼を受けると決意 育て方を模索した日々

渡辺 陽 渡辺 陽

友人が知人の家の物置で生まれた野良猫の子猫を保護した。5匹いたのだが、知人の家には猫がいて、多頭飼いはできないため保健所に連れて行くと言われて、友人が保護した。東京都に住むNさんは、5匹のうち1匹を引き取った。

引き取らなければ保健所に連れて行く

2017年8月、東京都に住むNさんは、友人から「知人の実家の物置で野良猫が5匹の子猫を産んだので保護した」という話を聞いた。知人は猫を飼っていたのだが、多頭飼いはできないので保健所に連れて行くと言われて保護したという。Nさんは友人に、「里親になってくれないか」と言われた。Nさんは、当時、猫を飼えるマンションに引っ越したばかりだったが、まだ猫を飼っていなかった。「単身だったこともあり悩みました。一度は断ったのですが、会いに行き、飼うことに決めました」

友人のインスタで5匹の子猫を見た時、ひとめぼれしたのだが、実際に会ってみると、まっすぐNさんに近づいてきた子猫がいて、その子にすることにしたという。

残る4匹のうち1匹は友人が飼い、3匹もそれぞれ里親が決まったそうだ。

小さな虎のようだからコタロー

女優の柴咲コウさん主演の大河ドラマ「おんな城主直虎」を見ていて、当時のコタローが小さな虎のような感じだったので、虎が入っている名前にしようと思い、「虎太郎(コタロー)くん」という名前にしたという。

Nさんは、実家では犬を飼っていて、猫とは全く縁がなかった。軽いアレルギーもあったので、苦手意識もあったという。

友人が猫を保護したので猫を飼うことになったが、子猫から育てることの難しさや、単身者が猫を飼う難しさに直面する出来事もあり、悩むこともあった。

「仕事柄、帰りが遅い日もあり、出張もあったので、責任をもって面倒をみることができるのか、とても不安でした」

うちに来たばかりの頃は、日中、ごはんや水をどのくらいの頻度で口にしているのか、トイレは何回行っているのかなど、コタローの生活ルーチンが把握しずらく、帰宅してから嘔吐した跡などを見つけても、原因が分からないことがあった。その都度、病院に通ったが、日常の様子がきちんと把握できていないので、獣医師に説明するにも困った記憶があるという。幸い、成長とともに、留守番上手になり、嘔吐もなくなった。

弟猫を迎えたことがストレスに

9月13日、コタローくんは、Nさんのところに来た初日からへそ天で寝た。人見知りで、甘えん坊…ねずみのおもちゃをもってきては、投げれくれと要求して、投げると取りに行き、くわえて戻ってきた。

ただ、2020年7月、2匹目の猫ライくんを迎えると、以前のようにNさんの上に乗ってきたり、ねずみで遊びまわったりしなくなってしまった。なんとなく元気がなくなり、1カ月目には下痢をした。病院に連れて行っても病気でなく、ストレスでしょうと言われた。9月になり、やっと落ち着いてきたが、Nさんは、「新入りの存在はかなりストレスだったのか」と心が痛んだ。

現在、コタローくんは体調も回復し、以前のようにNさんに甘えるようになった。ライくんのグルーミングをすることもある。

Nさんとパートナーは二人とも働いているので、留守番中の様子が気がかりで、コタローくんにはCatlogという首輪をつけている。日々の行動のログがとれるようにしている。一緒にいる時もいない時も、日々の行動を把握し、少しの体調の変化を見逃すことがないようにしたいのだという。

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