地下鉄の少女キャラ「未成年だから」深夜便PRに使えず 代わりに思いついたアイデアとは...

京都新聞社 京都新聞社

 京都市の地下鉄・市バス応援キャラクターの太秦萌。乗車カードのデザイン以外に、小説やアニメにも活躍の場を広げ、知名度は全国区になった。経営難に陥る地下鉄の救世主とも言える存在だが、終電のPRには登場できない事情がある。

 萌は2011年5月に誕生。PR費が確保できず、学生時代に漫画家を目指した職員の妻が無償で原画を描いた。その後、プロのイラストレーターがリメークし、人気が拡大した。

 市交通局は15年10月、全国の地下鉄で最も終電が早い“汚名”を返上しようと、金曜の終電を30分延長するコトキン・ライナーの運行を開始。当然、萌の人気で周知しようとしたが問題が浮上した。萌ちゃんはまだ高校2年生なのだ。

 コトキンは午前0時を過ぎても走る深夜便。萌がポスターで「コトキンに乗るっ」と呼び掛けると「未成年に夜遊びを推奨していると受け取られる」(同局)。

 そこで登場したのが姉の太秦麗。原画で「25歳」とされた設定に目を付け、「美術館学芸員」「酒豪で漬物好き」「終電まで飲んでいる」というプロフィルを追加し、コトキンの広報に使うことになった。

 新型コロナウイルスの影響でコトキンは一時休止となった。同局は再開した現在も積極的なPRは行わず、麗のポスターも減少。府が深夜の飲み会自粛を求める中、麗も終電利用を控えているのだろうか。

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