「まんじゅうもこわい」 ジョージアの臨時代理大使ティムラズ・レジャバさんが日本語巧みすぎると話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

ジョージアの臨時代理大使、ティムラズ・レジャバさんが日本語が巧みすぎると話題になっている。

8月4日、ティムラズさんは「私は世の中で一番怖いのはツイッターの認証バッジである。」という書き出しでTwitterにツイートを投稿。

ティムラズ・レジャバさんのツイート

「私は世の中で一番怖いのはツイッターの認証バッジである。そう、本物を示す、名前の横のあれだ。ここ一年かなりツイートしてきたが幸い未だついていない。だからツイッターの中の人の目に止まったとしても、夜も眠れなくなるため、くれぐれもつけないようお願いしたい。

私は日本のまんじゅうも怖い。」

要するにTwitter社の認証バッヂが欲しいという内容なのだが、古典落語の「まんじゅうこわい」を引用したその高度な日本語テクニックは多くの人に衝撃を与えたようだ。

言葉の乱れが指摘される現代日本において、そこらの日本人よりはるかに高度な日本語をあやつるティムラズさんは非常に興味深い人物だ。ティムラズ・レジャバとはいったいどんな人物なのだろうか。その謎を明かすべく、在日ジョージア大使館を通じご本人にインタビューを申し込んだ。

中将タカノリ(以下「中将」):ジョージアの方が「まんじゅうこわい」をアレンジしてツイートされておられることにびっくりしました。ティムラズさんはこれまでどのように日本語を習得されたのでしょうか?

ティムラズ:「まんじゅうこわい」はとてもユニークな話ですね。反響につながって嬉しいです。

私は4歳で父の仕事の都合で広島に住んで以来、ジョージアと行き来しながら長い時間を日本で過ごしました。その中で日本語の豊かな表現力に魅力を感じ、深く勉強するようになりました。歴史的な部分にも興味があり、たまに落語も聴きにいきます。ジョージアも詩がさかんで独自の美しい言葉を持つ国なのですが、共通する部分があるかもしれません。言葉は歴史や先人の工夫が積み重ねられてできるものなので、知れば知るほど面白いですね。

中将:日本におられる時間が長いし、言語への関心も深かったのですね。ほかにも興味のある日本文化はありますか?

ティムラズ:温泉も好きですしあんこも好きですが、相撲もいいですね。歴史的なスポーツなのに今も人気があり、細かな行動一つ一つに意味が込められてますよね。

また組織の中での働き方も非常に独特で興味深いです。島国ならではというか、これも日本ならではの文化と言えるのではないでしょうか。

中将:平均的な日本人よりよほど日本の文化について見識をお持ちですね!

昨年、松屋で郷土料理「シュクメルリ」が発売されるなど、日本でもジョージアへの関心が少しずつ高まっています。ジョージアはどんな国なのでしょうか?

ティムラズ:ひとことで言うと「おもてなしの上手な国」だと思います。昔からよそから来たお客様に親切にするという文化があるのです。

小さい国ですが、おもてなしの力で少しでも多くの方にその独自の文化に興味を持っていただければと思っています。

中将:ティムラズさんは今後日本でどんなことを手がけていきたいのでしょうか?

ティムラズ:ジョージアと日本の国民性、文化はとても相性がいいと感じています。私は両国を知るものとしてジョージアと日本の橋渡しができればと思っています。オンラインでの発信、イベントなどを通し両国の交流をより深めていきたいですね。

   ◇   ◇

ティムラズさんは実際にお話してもたいへん日本語がお上手で、ユーモアのセンスもあるイケメン。自分の培ってきたスキルを活かし、ひたすら日本とジョージア両国の友好を深めようと努めるスーパー外交官だった。

日本がジョージアの独立を承認したのは1992年。駐日大使館が開設されたのは2007年と、両国の関係はまだまだ始まったばかり。これから両国がより深い関係性を築いていけるよう願いたい。

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