「助け合い、敬い合い」コロナ禍の人々励ます優しい言葉 岡山の寺掲示板の文章が心にしみる

山陽新聞社 山陽新聞社

 岡山市などの寺の掲示板に、新型コロナウイルスの感染拡大で不安を募らせる人々に向けたメッセージを見つけた。関係者への差別や偏見、中傷が問題になっているが、それぞれの文章は、他人に寄り添う大切さを訴えてくる。街中で出合った優しい言葉を紹介する。

 

 「ウイルス感染のことが心配です」

 国道30号に面した光清寺(岡山市北区清輝橋)の掲示板にあった。

 「デマや疑心暗鬼で心も迷い痛みます。(中略)助け合い、敬い合い、譲り合いの心をはぐくめたらと思います」と呼び掛け、「あなたと不安を共にしたい」と大書した。

 福岡県にある同じ宗派の円覚寺が作成したポスターの文章を、許可を得て墨書した光清寺の平山裕一住職は「掲示板を見て少しでもほっとしてくだされば」と話す。

 

 感染拡大とともによく聞くようになった「3密(密閉、密集、密接)」。密教にも三密という教えがあるという。岡山市市中心部に立つ金剛寺(同市北区磨屋町)の掲示板が伝える。

 「身密」「口(く)密」「意密」といい、順に身体と行動、言葉と会話、心得や考え方を意味する。自らの行動、言動、心を見直して過ごす基本的な心構えだ。

 津下光祐住職がコロナ禍での生活の注意点に応用して書き、5月ごろから掲げた。具体的には、手洗い、うがいを心掛ける▽心ない言動を言わない▽真偽が定かでない情報に惑わされない―と記し、「心を落ち着かせ、他人を思いやる気持ちを大切に」としたためた。

 

 岡山大付属小中学校近くの高台にある常住寺(岡山市中区門田文化町)の掲示板は、毎月6日に更新される。5月は「母の日」、6月は「父の日」「衣替え」などの言葉を文の最初の文字に使って作る。永宗幸信住職が3種類考えて、同寺と倉敷市玉島黒崎の本性院の掲示板やフェイスブックなどで公開している。最近はコロナ禍の人々に「安心」「感謝」「笑顔」の大切さを文章に込めている。

 常住寺の6月の掲示板は「水無月(みなづき)」の4文字。「みんなのために なにをすべきか つづけてかんがえ きをぬかずすごそう」。ほほ笑むお地蔵様の絵が「祈コロナ禍終息」と訴えている。

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