コロナ禍で注文続々「俺はここだ」「閉じるわけには」 叫び声が聞こえそうな本のしおり

金井 かおる 金井 かおる

 「こ…ここだ!俺はここだー!!このページにいるぞー!」「なんとしてでも…このページを閉じるわけにはいかない…命に代えても…」

 「ミステリー小説にぴったり」と本好きの間で話題となっているのは真ちゅう製のしおり作品シリーズ「絶対に本が閉じない本のしおり」。ツイッター上で続々と拡散し、中には3万5千いいねを集めたつぶやきも。

 しおりの作者は、その名もずばり本野詩織さん。<シュールでクスッと笑えるジョークを雑貨にする事を目的に、自由に活動しております>という本野さんに話を聞きました。

 ーーツイッター上でバズっていますね。

 「話題になったツイートを友人がメッセージで教えてくれて知りました」

 --売行きに影響は?

 「今回ツイッターで話題になった影響で1週間で50個程売れました」

 本野さんは自身のツイッターでも<コロナに耐えろ!家にいよう!と言わんばかりに読書グッズが売れて(ありがとうございます)制作と発送で出かける暇がなかった1カ月でした>と投稿しています。コロナ禍による外出自粛は、こんなところにも影響が出ていました。

 ーー作品誕生のきっかけは?

 「もともと金属工芸を学び、今まで金属で作品制作をしています。しおりは日頃の制作の息抜きのような感じで、ノートの落書きから作品に起こしました。実はこのヒトガタ作品はシリーズ化しています。全部で8号まであります」

 ーーどのような手順で作られているのですか。

 「作品サイズは縦10センチ前後。ペーパークラフトの要領で1枚の板から作ります。厚さ1ミリの真ちゅうの板を、手動の糸ノコで切り抜きます。切り口のバリ(加工の際の突起)をやすりで簡単に落とします。4号の場合はドリルで胸に穴を開けます」

 --本野さんご自身のことを教えてください。

 「大学時代に金属工芸を学んでいました。初めて真ちゅうを使った作品は学生時代の課題です。大学は2008年に卒業しましたが卒業後もずっと気ままに工作を続けています。普段は本野詩織とは別名義で作品制作・個展などで発表しています」

 --今後の活動は?

 「本野詩織の活動はネットでの通販を続けていくつもりです。時々、イベントのお誘いなどいただいた時には参加することもあります」

 こんな頼もしくて愛らしいお供と一緒なら、読書タイムはさらに楽しくなりそうです。読書好きの家族や友人へのプレゼントにも喜ばれそう。プレゼント選びの参考に、シリーズの中の人気作品を教えてもらいました。

 「人気が高いのは1、4、7号です。番外編として『森のクマの本のしおり』などもあります」(本野さん)

 本野詩織さん作品の購入は、ハンドメイド作品の通販サイトCreema(クリーマ)の「本野商店」へ。(https://www.creema.jp/c/honno-shoten)

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