赤ちゃんからのお悩みに答える爆笑必至の「#赤ちゃん相談室」が話題…考案したママの思い

広畑 千春 広畑 千春

 Q.寝たいのに眠れません。どうしたらいいかわからず毎回とりあえず泣いています。(埼玉 生後6ヶ月 女性)
 A.泣かずに寝たらいいと思います。こちらも寝たいのでその辺は一致しているはずなのですが···(埼玉 30代 女性)

 様々なお悩みをお持ちのベイビー様たちからのご相談にお答えするツイッターのハッシュタグ「#赤ちゃん相談室」が世代を問わず人気を集めています。斬新で斜め上からの質問に直球で答えるやり取りの数々は、涙なくしては笑えません。ハッシュタグを作ったもーちゃんⓇ6y&6m(@moo_moo_Nmooo)さんは6歳と6カ月の娘を育てるママ。冒頭のツイートはこれまでに1.9万リツイートと9.8万いいねを集め、「いつもそばにいる女性が時々行方不明になり、不安で大声で泣くしかない」という4カ月の男性からの相談(トイレに行っただけ)や「サービスの質の低下が酷い。要求しないと提供されない」と憤る0カ月の男性の苦情(めでたくご誕生された)、1カ月男性の「食事中に何かが口の中に入り邪魔」(赤ちゃんが自分の指を認識するのは3~4カ月ごろと言われています)―など、その “輪”と多彩すぎるバリエーションは今も広がり続けています。

 ―なぜ、このハッシュタグを?

 「子育てをしていると、普段から『赤ちゃんって何考えてるんだろう』と思うんです。ご機嫌なら『何が楽しいの~?嬉しいことあったの~?これ好きなの~?』、泣いてれば『おむつ?お腹すいた?それとも寒い?』って必死に理由を探して…良いことも悪いこともいつも赤ちゃんの表情や反応を追いかけてるなぁって」

 「ママだって、赤ちゃんと接していて楽しいことや苦しいことはいっぱいありますが、おしゃべりできないからこそ分かってあげたい…でも理解できているのか不安になるし、愚痴りたいときや我が子自慢をしたいときもある。そんな気持ちを全部ひっくるめ、みんなと楽しく共有できたらいいな~なんて、『なんとなく』思ったのが発端でした」

 ―いわゆる相談コーナーとは違う視点が面白いですね。

 「育児のストレスや愚痴ってどうしても暗く重たいものになりがちで、周囲も聞いて気持ち良いものでもないですよね。でも形を変えただけで明るく楽しいものに変わるのがすごい!と思い、これなら人知れず悩んで口に出せないパパママも気軽に共有しやすいかな、と」

 ―拡散が続いていますが、印象に残っているツイートは?

 「結構あって選べません(笑)。面白いだけでなくて癒されたり、ウルッときてしまったり感動してしまうようなツイートがすごくあって…。短いツイートの中にそれが込められているんだからすごいですよね。私もこのタグに癒されている1人です」

 そんなもーちゃんさんですが、6歳になる長女が生まれた当時は「悩みを吐き出す場所も頼れる人もおらず、一時期していたツイッターでもなかなか吐き出せず、ノイローゼに近い状態で、ずっと泣いてばっかりだった」と振り返ります。

 昨年には次女が生まれましたが、夫は仕事があり、次女が生後3カ月の頃までは、夜のおむつ替えや夜泣き対応を始め、育児のほとんどをもーちゃんさんが担っていたといいます。「でも、ある日ぷつっと糸が切れた」ともーちゃんさん。「泣くことしか出来なくなって、料理の味がわからなくなって、たぶん言動もおかしくなって…。『夜が怖い。1人で子どもと向き合う毎日が怖い』というような話をしたら、それが主人に届いたようで向き合ってくれるようになり、だいぶ協力的な旦那さんになってくれました」といいます。

 今も育児の主担当はもーちゃんさんですが、「今はできる事をできる人がやる、という感じ」だといい、夜のおむつ替えなどもちょこちょこ代わってくれるように。育児の悩みもできるだけ早い段階で共有するようになったといいます。

 そして、今回のツイート。「きついこと、悲しかったこと、嫌いだったことも、ただ視点を変えるだけで客観的に明るく共有できてしまう。笑いに変えられちゃう。もし、長女が生まれたときにこのタグがあったなら…。きっと当時の私なら、

 Q.泣いても泣いても涙が止まりません。

 A.大丈夫。私も同じです。今日も朝まで一緒に泣きましょう。

 Q.いつも寝ているここはどこですか?お布団より暖かくてぷにぷにします。

 A.あなたのママのお腹です。たまにはベッドで寝てくれるといいのですが。でもママもとっても暖かいです。

 と、書いていたのかなぁ」と笑います。

 今回、10代や子育てから孫育てに変わった世代の人たちら、現在育児中でない人からも反応が続々と届いたといい、「正直、こんなに共感してもらえたり笑ってもらえたり、励ましてもらえるなんて思っていなくて…すごくすごくありがたかったし、幸せな気持ちになりました」ともーちゃんさん。「たぶんそれはこのタグを使ってツイートしてくださった方も同じだと思います。こんなに大きな反響があったことはもちろん、こんなに温かなタグになるなんて。本当に、それが嬉しかったです」と話してくれました。

 ちなみに、熊本県の「熊本タクシー」からは洗車機の隣に家(巣)のあるツバメのヒナさん(0歳)からの相談も寄せられ、こちらも多くのいいねを集めています。構ってほしいパパからの相談も(大抵、切り捨てられています)。笑いは免疫力を高め、ストレスを和らげる効果があるそうです。家の中でたった一人、赤ちゃんと向き合う時間は、幸せを感じる半面、とてつもなく不安で孤独。新型コロナの影響でなかなか外出できなくても、こうやってつながって、泣いて、笑って、また頑張ろう―そんな気持ちになれたら素敵ですね。

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース