2020年を迎えられなかったガラケーがあるらしい 20年後の2000年問題(?)に衝撃走る

黒川 裕生 黒川 裕生

西暦2000年になるとコンピュータが誤作動する可能性があるとして、当時大きな社会問題となった「2000年問題」から早20年。スマホ全盛の今もどっこい生きている古いタイプの携帯電話、いわゆる「ガラケー」の一部に、「2020年問題」とでも呼びたくなるような事態が発生しているようだ。Twitterなどには「2020年になった途端、ガラケーの時間が00月00日00時00分に」「ガラケーには2020年が無いらしい」「親のガラケー年越せなくて草」などの報告が相次いで投稿され、注目を集めている。

いずれの機種も、どうやらもともとカレンダー機能が2019年までしか設定されておらず、年が変わった瞬間に日付や時刻の設定がリセットされたらしい。2020年問題に巻き込まれた当事者に話を聞くことができた。

「マジ?2020年に2000年問題発動!?」

まずは「kuma ◢ Avicii ◤MWAM」さん(@kuma_avicii、以下kumaさん)。機種はauのW43S(当時のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製)で、2006年に購入したという。ちなみに今は電話ではなく、目覚まし時計として使っているそうだ。

―時計表示がおかしいことにいつ気がつきましたか?

「元旦から仕事だったので、年が明けて就寝前にアラームをセットしようとしたときに気づきました。『あれ?マジ?もしかして、2020年に2000年問題発動?』と思いました」

―これからどうしますか?

「手動で設定しようとしたら、2019年まででその先は2000年に戻ってしまいました。結果、無理だと判断し、電源を切って完全に役目が終わりました」

―ガーン!kumaさんはこの機種に何か愛着があったのでしょうか?

「もともとソニー製が好きで、ずっとガラケーもスマホもソニー製を使っています。このW43Sに関しては、本体の表側がイルミネーションのように光るのが特徴的だったので、『ソニー製イルミネーション』に惹かれて購入しました」

「やはり役目が終わった後もアラームとして毎日活躍してくれていたので、頼り甲斐があり、今後は起こしてもらえないと思うと、悲しいような寂しいような気持ちです」

「何年先まであるかなんて気にしたこともなかった」

次は、ししゃも道場さん(@siturakuten)。こちらの方は現在、格安SIMスマホをメインで使用しており、ガラケーはお店や病院などへの通話専用とのこと。機種は2009年7月頃に購入した、やはりソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製、auのW64Sだ。

―異変に気づいたのはいつ頃でしたか?

「2020年1月1日の午前1時頃です。年越しを済ませて寝ようとしたときにガラケーを開いたら時計がリセットされてるのに気づきました。時刻設定を試みましたが、2000年から2019年までしか表示されませんでした」

―リセットされたことで、どんな不都合が生じていますか?

「スケジュール、アラームが使えなくなり、通話の発着信履歴も表示されなくなるので、とても不便で困っています。でも今のところ機種変更は考えていないです。場合によっては解約でもいいかもしれません」

―ちなみにこの機種を買ったときのことを覚えていますか?

「スリムで軽く、見た目がシンプルなところが決め手になりました。正直、特別な愛着があるわけではありません(笑)。通話専用ですので、1週間充電なしで折り畳んだまま、なんてこともよくありました」

―“2020年問題”の当事者として、何か思うことは。

「ガラケーを買うときにカレンダー機能が何年先まであるかなんて気にしたことはなかったので(恐らく作ったメーカー側含めw)、今回の現象は仕方のないことだと受け止めています」

Twitterで同様の報告をしている人たちの投稿を見る限り、今回の2020年問題はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のガラケーで発生したものと思われる。

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