みそは「ラーメン」で塩は「らーめん」? サッポロ一番の「表記ゆれ」の謎に迫る

黒川 裕生 黒川 裕生

即席麺の人気者「サッポロ一番」の表記の“ゆれ”について、皆さんは気になったことがないだろうか。私はある。数日前、Twitterで偶然こんな投稿を目にした瞬間、長年おぼろげに抱いていた違和感に、明確な形が与えられた。

「サッポロ一番ってさ、醤油味は『しょうゆ味』、味噌味は『みそラーメン』、塩味は『塩らーめん』で、この表記ゆれは何なんだろう」

…そう!そうなのよ!

同じ「サッポロ一番」シリーズのはずなのに、この一貫性のなさはどう考えてもおかしくはないか?大体、パッケージのデザインも妙に統一感がないですしね!そこで、投稿主である星見当番@薄い本の原稿中さん(@kaori_stargazer)にアイデア借用の許可を得た上で、製造元であるサンヨー食品に問い合わせてみた。以下、お忙しいのに変な質問に快く対応してくださった広報担当者からの回答です。

「まず前提として、3品それぞれ発売年が異なる(※)という事情があります」

(※)しょうゆ味:1966年/みそ:1968年/塩:1971年とのこと

「発売当初より、シリーズとして販売していく計画ではなかったため、それぞれを“ひとつの商品”として、毎回作り上げておりました」

ふんふん、なるほど。

「味わいのイメージを大切にして、商品ロゴをはじめパッケージのデザインを組んでいるため、追加、追加の発売となり、結果的に一貫性のないデザインとなっております」

あらまあ。

「ですので、申し訳ありませんが、ご質問の『なんで「しょうゆ」はラーメンが付かず「味」だけなのか』『どうして「みそ味」ではなく「みそラーメン」なのか』『「ラーメン」と「らーめん」の違いは何なのか』などの細かい設定の理由については、明確にお答えできません。その時その時のデザイナーの考えだとしか…」

なんと。ではサンヨー食品の皆さんは、この表記ゆれについてはどのような考えをお持ちなのでしょうか。

「私を含め、社員は皆、『それぞれの味わいが違うようにそれぞれのデザインも違う』と認識しています」

「確かに一貫性がないのは不思議ですが、それもサッポロ一番のひとつの特長、魅力であると考えております」

ちなみにサッポロ一番には、しょうゆ、みそ、塩の他にも、「ごま味ラーメン」や「塩とんこつらーめん」「豚骨」など、やはり「ラーメン」があったりなかったりカタカナだったりひらがなだったりする商品がある。そもそも「シリーズ」ではなかったことには驚かされたが、このあたり、気になる人は本当に気になるポイントなので、この記事がそんな人たちに届いて、少しでも生きやすい世界になればいいなと願っています。

私は何を言っているのだろう。

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