なかなか里親が決まらなかった子猫 お母さんのひざの上が大好きな猫に

渡辺 陽 渡辺 陽

東京都に住む白鳥さんはオスの保護猫を2匹飼っていた。3匹目の猫を探していたわけではないが、知り合いが保護したメス猫の里親がなかなか決まらず、引き受けることになった。

なかなか里親が決まらなかった子猫

コロンちゃんは、横浜の都筑区で父猫と行動を共にしていた野良猫だった。2017年11月頃、父猫のTNRをしようと捕獲機をしかけたら一緒に入っていたという。父猫は、人になれていないためリリースされたが、コロンちゃんは里親を探すことになった。

保護主がFacebookで里親を募集したが、なかなか候補者が現れなかった。推定3カ月、少し大きくなっていたことに加え、不妊手術代が高いことも影響したのかもしれない。お腹にはコクシジウムという虫が寄生していた。東京都に住む白鳥さんは保護主の知り合いだったので、コロンちゃんの話を耳にした。「最初見た時、わあ!可愛いと思いました。もし里親さんが決まらなければ、私が迎えたいと思いました」

便器の裏側に立てこもる

白鳥さんの思いが通じたのか、2017年12月、生後4カ月の時にコロンちゃんは、白鳥さんの家族になった。家に来た日、コロンちゃんはケージから全然出てこなかった。「やっと出てきたと思ったら、人間用のトイレに入り、便器の裏側に入ってしまい、そのまま約1日半、籠城した。先住猫のことらくんとラッくんは、代わる代わるコロンちゃんの様子を見に行っていた。結局、白鳥さんの姪っ子がおやつを出すと、お腹がすいていたのか、コロンちゃんはやっと姿を現した。

お母さんのひざの上が大好きだけど

メスの猫は気が強いと聞いていたが、コロンちゃんはそれほどでもなかった。先住猫があいさつ代わりに数回シャーっと威嚇したが、2、3日すると一緒に遊ぶようになった。利発な感じがしたそうだ。白鳥さんのひざの上を独り占めするのが大好きだ。ただ、コロンちゃんにとって大事なひざは、次にやってくる凛ちゃんというメスの猫に取られることになる。妹猫ができたコロンちゃんは、いささか不機嫌になった。先住猫のことらくんとラッくんは、成長してあまり動かなくなっていたが、若いコロンちゃんが来たのが刺激になったのか、追いかけっこをするようになった。

TNR活動とは Trap(捕獲)、Neuter(不妊・去勢手術)、Return(元の場所に戻す)の頭文字を取った活動。手術を済ませた猫は、耳にVの字の切り込みを入れる。桜の花の形に似ていることからTNR済の猫は「さくらねこ」と呼ばれる。

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