茨城県の夫婦殺害事件、事前に凶器を準備した計画的犯行か 小川泰平氏が指摘

小川 泰平 小川 泰平
犯人の動機や行方は…(akiyoko/stock.adobe.com)
犯人の動機や行方は…(akiyoko/stock.adobe.com)

 茨城県内の住宅で23日未明に夫婦が殺害されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏はこの日、当サイトの取材に対し、事前に凶器を準備した計画性があり、明確な殺意を持って夫婦を狙った犯行と推測した。

 23日午前0時40分ごろ、茨城県境町の会社員小林光則さん(48)方から、女性の声で「助けて」と110番があり、警察官が駆け付けると、2階の寝室で小林さんと妻のパート従業員美和さん(50)が心肺停止状態で見つかり、現場で死亡が確認された。遺体に切り傷があり、県警は殺人事件として捜査を始めた。

 県警によると、小林さんは一家5人暮らし。2階の別室にいた中学1年の長男(13)は両足と腕に刺し傷があり、長男と同じ部屋にいた小学6年の次女(11)も両手の痛みを訴えて病院に運ばれたが、いずれも命に別条はないという。また、1階にいた大学3年の長女(21)にけがはなかった。

 小川氏はその手口から「怨恨の線は否定できません。顔面、頸部等を傷つけるのは、明確な強い殺意があると言える」と指摘。「2階の子供さんの手足に薬品のようなものがかけられたという話もある。そこで『熱い』ということで気づいたということです。就寝中に被害に遭っているので、犯人は子供さんも殺害しようと思えばできたはず。両親については明確な強い殺意があるが、子供さんについては殺意がなかったのではないか」と分析した。

 現場は田園地帯の中にある。小川氏は「木が生い茂っていて、通りすがりに見えるような家ではない。周りから見渡すことはできないため、流しの犯行ではなく、小林さん宅をピンポイントで狙った犯行とみられる。通常、物盗りの場合は家人が2階で寝ていることが多いので先ず1階から物色することが多い。それから考えると、物盗りの犯行の可能性も低いと言える」と推測。さらに「現場敷地内に黄色の歩行帯が敷かれており、足跡採取の痕もある。外部からの侵入と見て鑑識活動もなされているようだ。」と指摘した。

 死亡した小林さん夫婦には首や顔などに刃物で切られたような傷があったが、現場から凶器は見つかっていない。小川氏は「容疑者が凶器を準備していった計画性があったのだろうということがいえる」と推測した。

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