遊びながら未来のお医者さん育成 医療環境に恵まれた阪神沿線をPR

山本 智行 山本 智行
阪急阪神HDが共催とあってキー太(右端)も来場してイベントを盛り上げた
阪急阪神HDが共催とあってキー太(右端)も来場してイベントを盛り上げた

 こどもからシニアまでが遊びながら医療を学べる「なるほど医学体験!HANSHIN健康メッセ2018」が8月末に大阪・梅田のハービスHALLで開催された。「医療環境に恵まれた阪神沿線」をPRしたい阪急阪神ホールディングスも共催として参加。夏休み最後の恒例行事とあって、3回目を迎えた今年も大盛況だった。

医療環境に恵まれた阪神沿線

 阪神エリアには、兵庫県内に2つしかない「特定機能病院」の神戸大学医学部付属病院(神戸市)と兵庫医科大学病院(西宮市)がそろう。特定機能病院とは、診療所やクリニックなどの“かかりつけ医”では対応が難しいような専門的な治療や高度で先端な手術などを行う病院のこと。「医療環境に恵まれた阪神沿線」と呼ばれる大きな要因だ。

 医療法においては(1)高度の医療を提供する能力を有すること(2)高度の医療技術の開発および評価を行う能力を有すること(3)高度の医療に関する研修を行わせる能力を有すること、などの項目を満たす必要があり、兵庫、京都で2カ所ずつ、大阪に7カ所ある。かかりつけ医と特定機能病院が常に連携することが医療環境の充実には不可欠だ。

 ただ、イベントは堅苦しいモノでなく、特別協賛したキリン堂が出展した「こども薬局」など小学生をターゲットにしたさまざまな体験コーナーを用意。超高級顕微鏡を使って、ミクロの世界をのぞく「病理診断」ブースやエコー検査にチャレンジする「超音波」ブースなどが設置された。いま話題の治療方法「IVR」ブースでは本物のお医者さんになったように、モニター画面で進路を確かめながら迷路のようになった血管をうまく通って手術するなどの実演も行われた。

 また、20種類以上に及ぶさまざまなセミナーが開かれ、健康や医療に関する知識を深める一方、普段は接することがない病院の先生と直接話をする機会も。特に人気だったのは無料で種類豊富な健康チェックを受けられるコーナー。来場者は初日こそ2800人にとどまったが、最終的には今年も親子連れを中心に3日間で1万人を突破し、1万2100人が集まった。

 「身体を動かす系がすごく楽しかった」(小4・女子)

 「初めて参加したけど、いっぱいグッズがもらえてうれしかったです」(小5・男子)

 「知らないことが知れてよかった」(小3・女子)

 「1回家族と行って楽しかったので次の日、友達を誘って2回行きました」(小6・女子)

 どうやら夏休みの研究課題にも、ひと役買った面もあったようだが、担当者が「来年も行きたいですか?」と質問すると「行きたい!」と全員が目を輝かせていたのが印象的だった。見て、触って、楽しんで。このイベントが医者不足の解消に役立つことも期待したい。

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