なぜいま「瀬戸内」がアツい?米紙が“世界7位の旅先”に選出した理由

山本 智行 山本 智行
瀬戸内国際芸術祭の公式ガイドブック
瀬戸内国際芸術祭の公式ガイドブック

 まもなくGW。どとうの10連休がやってくるが、ここに来て「瀬戸内」が世界的に注目を集めているのをご存じだろうか。年明けに米紙「ニューヨーク・タイムズ」電子版が「2019年に行くべきデスティネーション52」において第7位に日本で唯一「Setouchi Islands」を選出。26日には4回目となる「瀬戸内国際芸術祭2019」が開幕する。インバウンド客向けのアプリも開発されるなど、過去最高の盛り上がりをみせているのだ。

 「瀬戸内国際芸術祭」は3年に1度、瀬戸内海の12の島と高松、宇野の2つの港を舞台に開催される現代アートの祭典。2010年に高松港と7つの島で第1回が開催され、2回目からはエリアを拡大し、開催期間も春夏秋と増やし、季節ごとの魅力を伝えながら今日に至る。

 動員数は過去2回とも100万人を突破しており、いまや国内外に認められた芸術祭。「アートを介して、瀬戸内の島々や地域を元気にしよう。そんな思いで始まりました」と、せとうち観光推進機構の関係者は語る。

 4回目を迎える今年は強烈な“追い風”が吹いている。まずは昨年暮れに「ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー」英国版で“SETOUCHI”が1位に輝いた。これに続き、1月には米紙「ニューヨーク・タイムズ」電子版が「2019年に行くべきデスティネーション52」に日本から唯一「Setouchi Islands」を選出。世界中の旅先の中で第7位だった。

 背景には瀬戸内の独特の文化や風土はもちろんのこと、瀬戸内国際芸術祭の世界的な認知度の高さもミックスされているだろう。だが、関係者が欧米メディアや旅行会社へ積極的に働きかけてきたことも見逃せない。

 今回の開催へ向けては芸術祭の内容を紹介する専用アプリを開発。ホームページも外国人向けに英語、中国語、韓国語で表記するようにし、受け入れ態勢を整えた。

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