さて、打撲にせよ捻挫にせよ、外傷の治療は受傷直後の処置が、その後の治療経過を大きく左右します。外傷後72時間は「安静(Rest)」を保って氷や保冷剤などで「冷やす(Icing)」。そしてしっかりテーピングして傷口を「圧迫(Compression)」する。これは外傷後の内出血やリンパ液による浮腫を防ぐためです。さらに、ケガをした部位を心臓より高く挙げておく「挙上(Elevation)」によって、痛みや出血を最小限に抑えることができます。
スポーツ医学ではこれら4つの頭文字をとって「RICE」と呼んでおり、外傷治療の基本中の基本です。皆さんも覚えておいてください。よく、ケガした時は冷やせばいいのか温めれば良いのか、と質問されますが、「受傷後72時間はまず冷やし、その後は温める」ということを覚えておけば、この先もう迷う必要はありませんね。