道具が手に入らない…キューバの野球少年の現実 日本の高校球児が“サンタ”になった

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U-17東京都選抜が使用したキャッチャー防具。キューバへの寄付を想定して赤や青を基調に作られた
U-17東京都選抜が使用したキャッチャー防具。キューバへの寄付を想定して赤や青を基調に作られた

 少し古びた球場のスタンドから、キューバ遠征中のU-17東京都選抜の練習風景を食いつくように見つめる地元少年たちがいた。きっと、すごく野球が好きなのだろう。目が合ったので話しかけてみたが、ショッキングな反応が返ってきた。

 「グローブとかボールちょうだい!お兄ちゃんたちが使っているやつ、もらってきてよ。僕のは壊れちゃったんだ」

 ここは社会主義の国キューバ。今もまだ配給生活が続く。野球道具を手に入れるには、親が海外で買ってくるか(平均月収20ドルとされるキューバでは他国への渡航も厳しい気がするが)、海外で大量に買い付けた用具を倍の値段で販売するビジネスをしている人から購入するかの2択だ、とキューバ人は言う。そう簡単には手に入らない代物だ。

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