猫派だった女性が保護犬を迎えた理由 心臓病を抱えたバークレーとの出会い

岡部 充代 岡部 充代
ヒーターの前でウトウトするバークレー
ヒーターの前でウトウトするバークレー

 ペットを迎えて生活が変わった!という人は少なくないでしょう。奈良県生駒市に住む40代の女性Aさんもその一人。保護犬を迎えるために仕事の勤務時間を調整し、一軒家まで購入したというから驚きです。ずっと猫派だったAさんが、なぜそこまで…?

 Aさんと愛犬・バークレーの出会いは昨年8月4日。「ピースワンコ・ジャパン生駒譲渡センター」でのボランティア初日でした。動物好きではあったものの、犬の飼育経験はなし。実家で飼っていたのも猫で、「自分が犬を飼うとは思っていませんでした。“猫派”で通っていたので、家族も職場の人も驚いています」。Aさんはバークレーにやさしい視線を向けながら、そう言って微笑みます。

 最初は「飼うつもりのない私が行くのは…」と譲渡センターに行くのをためらったそうですが、紹介してくれた人に背中を押され見学に行ってみると、「犬がかわいくて、また会いたくなったんです。それでボランティアをしてみようかなと」。すっかり犬に魅了されたAさんは、週1回から多いときは5回もボランティアに通うようになりました。

 バークレーは少し頑固で気難しい性格。初めの頃は「どうぞお構いなく」というオーラを出していたそうです。でも、自分に愛情を注いでくれるAさんに次第に心を開くようになり、Aさんもいつしか引き取りを考えるようになりました。

 ただ、当時のバークレーは推定9歳。しかも「僧帽弁閉鎖不全症」という心臓病を抱えていました。継続的な治療や投薬が必要な犬は敬遠されがちです。譲渡センターにはほかにも複数の保護犬がいたはずなのに、なぜバークレーを選んだのでしょうか。

 「私は一人暮らしで働いているので、仔犬を育てるのは難しい。しかも犬を飼うのは初めてですから、性格がある程度、固まっている成犬のほうがいいんじゃないかと思ったんです。年齢的にお別れが早く来るのかなとは思いましたが、病気のことは気になりませんでした」

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