お受験失敗の子どもに「何と声をかけたらいいのか」…尾木ママに聞く

川上 隆宏 川上 隆宏
AI全盛の近未来に向け、社会も教育も変わっていく(beeboys/stock.adobe.com)
AI全盛の近未来に向け、社会も教育も変わっていく(beeboys/stock.adobe.com)

 中学受験シーズンも一段落。身の回りの親御さんの間でも、子どもさんの合否が話題になるようになりました。一方で、不合格になったことをどう受け止めたらいいのか、悩んでいるという声もよく聞きます。SNSでも「小学生の挫折には辛すぎる」「何と声をかけたらいいのか」などの投稿がみられます。親として中学受験の結果にどう向き合えばよいのかを「尾木ママ」こと教育評論家・尾木直樹さんに聞きました。お話は受験から大きく広がって、AI全盛の近未来に向けて子どもたちが何を学んでいくべきなのか-というテーマに。近年の教育改革にあわせて「中学受験」の内容も大きく変わっているそうですが、変革の流れの中での受験の位置付けがわかれば、子どもと向き合うときの参考になりそうです。

  ◇  ◇

 -中学受験シーズンも一段落しましたね。合否も決まって、親としてどう受け止めたらよいか悩む声もよく聞きます。

 「受験は合格・不合格が最終目標ではありません。受験はさまざまな力をつける絶好のチャンスですが、受験を通して何を学んだのかがとても大切です」

 -しかし、合否は気になりませんか。

 「そういったお話の前に、保護者の方々には知っていっていただきたいことがあります。それは、教育が大きく変わる中で、中学受験も大きく変化してきていることです」

 -えええっ、どういうことですか。

 「たとえば入試問題が4年ほど前から大きく変わってきています。これまでは学んできた知識を聞くようなものが多かったですが、最近は、男性がスーパーの前を通り過ぎてコンビニに入る30秒ほどの動画を見せて『男性はなぜコンビニに入ったのか』と聞くような問題が出されています。300人いれば300通りの解答が存在する、思考力を問うような内容ですね。去年は東京の私立最難関の開成中学でも出題され「開成ショック」として大変話題になりました」

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