能登半島地震で10万冊が落下、散乱… 富山市立図書館本館が復活! 国内外からねぎらいの言葉が続々「気の遠くなる作業」

渡辺 陽 渡辺 陽

能登半島地震は、主に石川県半島部に甚大なダメージを与えたが、富山県中心部にある富山市立図書館本館も当初は閉館を余儀なくされた。この地域も震度5強の揺れに見舞われ、館長の越野伸二さん(以下、館長)が図書館の様子を見に駆けつけると、10万冊の蔵書は全て床に散らばっていたという。

そんな中、富山市観光協会が17日、
「地震の影響で休館していた富山市立図書館本館。落下した10万冊を元に戻し終え、今日から再開します!!」
とXに投稿した。

ポストを見た人からは、
「10万冊….!!気が遠くなるような大変な作業だったと思われます。本当にお疲れ様でした!
これでまた富山の人々に幅広く利用してもらえますね!」
「地震で本が10万冊落下…図書コード順に並べ直したのか…」
「Thank God the incident didn't affect the library.」
と労いの反響が国内外から寄せられ、「いいね」は6.6万件にもなった。

 

館長に話を聞いた。

ーー館長やスタッフの方のご自宅には、被害はなかったのでしょうか。

「揺れは結構感じましたが、大きな被害はなかったと聞いています」

ーー書籍などはほぼ全て落下していたのですか。

「そうです。本棚は作り付けなので大丈夫でしたが、本は落下していました。1月4日から30人ほどのスタッフで収納し直しました」

ーー開館を心待ちにしていた人も多いのでは。

「問い合わせは結構ありました。お年寄りの中にはホームページを見られないため、こちらまで来て閉館していることを知ったという人もいました。図書館は市民の憩いの場でもあるので、無事に開館できて安堵しています」

ーー来館者は結構ありますか。

「事前に開館情報を新聞で告知してもらったこともあり、平常時並みに来ていただいています」 

富山市立図書館本館は、2015年3月に日本を代表する建築家の隈研吾氏が設計したTOYAMAキラリという富山市のランドマークの中にあるのだが、今回は免震装置が作動したことで建物自身に損傷はなく、同じ建物に入っている富山市ガラス美術館も15日から無事オープンしている。

富山市立図書館本館は、4階フロアで『災害にそなえる 〜今、できること〜』というテーマの特設コーナーを設け、地震で破損した本を展示。防災に関する本も手に取れるようになっている。

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