「職場のデジタル化が進んでいない」4割強…「取引先とのやり取りがFAX」「オンライン会議の資料が紙」などの声

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

エン・ジャパン株式会社(東京都新宿区)は、同社が運営する派遣情報サイト『エン派遣』にて「職場のデジタル化」に関する調査の結果を発表しました。調査によると、4割強の人が「職場のデジタル化が進んでいるとは感じない」と回答しました。また、仕事上で「アナログ」と感じたことについては、「取引先とのやりとりがFAXのみ」「オンライン会議の資料が紙」などの声が集まったそうです。

調査は同サイトユーザーの男女3577人を対象として、2023年10月~11月の期間にインターネットで実施されました。

調査によると、自身の職場において「デジタル化が進んでいると感じる」(感じる24%・どちらかと言えば感じる32%)と答えた人は56%、一方、「デジタル化が進んでいるとは感じない」(感じない16%・どちらかと言えば感じない28%)と答えた人は44%となりました。

さらに、「デジタル化が進んでいると感じる」と答えた人に対して、「どのようなデジタル化が進んでいますか」と複数回答可で聞いたところ、「ペーパーレス化」(79%)が最多となったほか、「クラウド上でのデータ管理・保存」(44%)、「会議のオンライン化」(43%)といった回答が上位に挙げられました。

一方、「デジタル化が進んでいるとは感じない」と答えた人からは、以下のようなコメントが寄せられています。

▽Zoom会議の資料が紙(40代男性)
▽未だに取引先とのやりとりがFAXのみ(20代女性)
▽シフト表を紙で掲示して「写真撮ってもいいですよ」と言われた(30代女性)
▽日々の営業活動の「営業日報」を紙に書いている(30代女性)
▽全て紙で印刷している。昔、雷が落ちてパソコンのデータが消えたらしく、デジタルは信用できないとのこと(20代男性)
▽マニュアルをデータで渡せばいいのに、わざわざコピーしてラミネートしてファイリングして…と物凄く手間だった(30代女性)

続けて、「デジタル化のメリット」を複数回答で教えてもらったところ、「データの保管・管理が楽」(57%)、「情報共有がしやすい」(53%)、「仕事のスピードが早い」(50%)といった回答が上位に並びました。

一方で、デジタル化が進む環境で働くからこその「悩みや困りごと」については、以下のようなコメントが寄せられています。

【コミュニケーション上の悩み・困りごと】
▽週2回出社して同じ室内にいても、あまり対面で一緒に業務をしない同僚の顔と名前が一致しない(30代男性)
▽部署により在宅ができる部署とできない部署、デジタル化できる業務が多い部署とそうでない部署があり、部署間の連携は以前より難しくなったと感じる(30代女性)
▽相手の表情や素直な感情が分かりづらい。表現下手には意思疎通が難しく感じるときがある(40代女性)
▽対面でしか伝わらないニュアンス、また対話の中で生まれるアイデアを得る機会が減ったように感じた(40代男性)

【適応力・リテラシーに関する悩み・困りごと】
▽慣れるまで時間が必要。年齢が上の世代への指導、サポートが必須になるため余計に時間がかかることが多い(20代女性)
▽勉強を次々としなくては仕事についていけないため、以前よりストレスを感じる(20代男性)
▽アップデートなどについていけない。しばらく操作していないアプリだと、やり方を思い出すのに時間がかかる。パスワード管理が大変(40代女性)
▽管理が一極集中するため、デジタルに詳しい人とそうでない人が二極化して負担が偏る。デジタル化が本当の意味で浸透してくると解消するように思うが、その頃には人間が担う仕事が減っていると思う(30代女性)

【その他】
▽アプリが使えなくなった時は、全体で仕事が凍結してしまう(40代女性)
▽機械が自動仕分けをしてくれるため、残業や働く時間が無くなり収入が減った(40代女性)
▽アプリが導入され、退勤後にもメッセージを投稿することが可能になった。プライベートの時間にもメッセージが投稿されて気が休まらない(30代女性)

次に、現在の業務や仕事探しにおいて、「リスキリングの必要性がある」(ある37%・ときどきある40%)と答えた人は77%となりました。

さらに、「リスキリングへの興味」については、73%の人が「ある」(大いにある31%・ある42%)と回答しています。なお、リスキリングに取り組むことで叶えたいこと、やってみたい仕事などについて、「リスキリングへの興味がある」と答えた人からは以下のようなコメントが寄せられました。

▽webデザインやSNS運用、動画編集など自宅でできる仕事が気になる(30代女性)
▽AIを育てていく過程に興味があり、関わってみたいと思っている(40代女性)
▽webデザイン、ライティング、マーケティングなどを学習して今後の仕事に活かしたい(20代女性)
▽英語を活かした仕事や、動画編集やHP作成などスキルを活かした仕事にも就きたい(20代女性)
▽VBAを学んだときに言語をもっと学びたいと思った。現在はAIを駆使し簡単にできると言われているが、元がないとそのAIが正しいかの判断ができないため、より学びたいと思っている(40代女性)
▽プログラミングなどのIT系と実用的な技術を学ぶことで、将来AIなどに仕事を奪われないようにしたい。また、農家などの第一次産業の負担軽減となるような取り組みをしている企業で、より良いシステムを作り出して日本の食料自給率の向上と第一次産業の収益向上に貢献したい(30代男性)

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