産後3カ月にわたる密室育児→夫に頼んで1日バイトへ…なぜ? 理由に共感の嵐「外界との接触大事」「私もパート探し中」

宮前 晶子 宮前 晶子

「産後3ヶ月くらいの時に、密室育児に耐えきれず夫に息子を預けてスーパーで試食のアルバイトをした。乳の張りによる鈍痛がどうでもよくなるくらいの数ヶ月ぶりの開放感の中試食のお菓子を配っていると、息子と同じ月齢くらいの双子を連れた夫婦が足を止めて試食してくれた」

生活スタイルの変化や睡眠不足、小さな命を守っているという責任感で、産後の女性は心身ともに緊張状態が続きます。出産後のワンオペ育児に耐えきれず、夫に育児を託し、1日バイトをしたのはパンダ(中年女性)さん(@YgsBC3yAQwPx15v)。話題になった投稿について、取材しました。

産後の1日バイトに共感の声

「息子も中学生になったし、そろそろ仕事を探そうかなと思っていた時に、1日バイトで出会った赤ちゃん連れのご夫婦との会話など当時のことをいろいろ思い出して投稿したんです」とパンダさん。

スーパーで試食バイトしている際に、生後3ヶ月くらいの双子の赤ちゃんを連れていた夫婦に、「かわいいですね!私も同じくらいの赤ちゃんがいるんですが」と話しかけたときのこと。2人ともかなり驚いた様子で、「赤ちゃんはどうしているのか、体きつくないですか」と訊ねられたのだそう。

そこで、ワンオペ育児に耐えきれず夫に頼み込んで1日だけ働いていること、また午後には授乳のために連れてきてもらうことを説明。「たしかにきついし搾乳も痛かったけどこうやって外で人と話せていることが本当に楽しい、今とんでもないリフレッシュになってて夫には感謝してる、でも双子ちゃんはもっと大変ですよね、うち1人でもきつくて....」と語ったところ、女性は大きく頷きました。

彼女は目を見開いて「ほら!ほらね!」と男性をキッと睨んだ様子をすると、男性はサッと目をそらしてしまったのでした。そして、パンダさんに向かって、「ね!そうだよね!そうなのよ!ありがとう!これ頂いちゃう」と感謝を述べて、お菓子をほぼ箱買いしてくれたのだそうです。

「男性は、すみませんすみませんという感じで、低姿勢で。通り過ぎてから様子を見ていたら、会話されていました。とても夫婦仲が良さそうでした」とその後の夫婦の様子を教えてくれました。

「社会からの疎外感が強い!外界との接触大事」
「私も産後の孤独に耐えられず、産後4ヶ月で週末1日だけファストフード店で働いた!」
「めちゃくちゃ共感。職場や子供、保育園、私の精神守ってくれて有り難うー!!」
「他人と喋る時間ってこんなにもリフレッシュ」
「思い出して泣きました。本当に共感してくれるのは同じく乳児と過ごすお母さん」
「今まさにその状況。一時保育に登録してパートを始めようと思っています」
「育児楽そうに思ってる夫にこの内容とコメント欄を見せつけてやりたい」

当時のエピソードに母たちから共感の声が続々と寄せられました。

ただ、コメントのなかにはパンダさんの趣旨とは異なり、「育児より仕事が楽」「妻の方が大変、夫は楽してる」と受け止めた人も。「でも、そういう考えの方もたくさんいる中で、妻の願いを否定的に捉えることなく快諾してくれた夫と結婚できて本当に良かったと思いました」。

パートさんとの世間話すら楽しい!

「あの年の夏は暑すぎて外に出られなかったし、夫もほぼ仕事。出張で不在が続くこともありました。赤ちゃんはかわいいのですが、お互いの実家も遠方、児童館なども遠く、大人と喋ることは皆無の毎日。社会と隔絶しすぎて、これはまずいなと思っていました」と当時の心境を振り返ります。

思い切って、「1日だけバイトをしたい、子どもの世話をして欲しい」と夫に伝えたところ、あっさり快諾。行ってこい!と背中を押してくれたそう。「激務の中、私が“外に出たい”と言っただけで、文句一つ言わずに無理矢理休みを作ってくれました。心配そうに“遊びに行くんじゃなくて働くの?本当に大丈夫?”と言いながら、1日しっかり慣れない育児をしてくれることになりました」。

そして、バイト当日。「あの一日だけでぱああああっと回復しました!」と話すほど、ワンオペ&密室育児の苦しさからの開放を感じたそうで、「休憩室でパートの方々と世間話をした時は、それだけでドーパミンが出てる感じでした」。

パンダさんは、「専業の母曰く、昔はもっと近所付き合いあったから、今とは全然違うとのことです。今の育児は目が少なすぎて大変。育児は命預かってますから。一瞬で死んでしまうこともありますから…」と、子どもの世話をする人がひとりに集中してしまっていることも現在の問題につながっていることを懸念します。

子育てを語ると、必ず出てくる「ワンオペ育児」「密室育児」問題。当事者(多くは母親)は「子育ては楽しいけれど、それだけでは孤独を感じる」「育児だけに専念するのではなく、他のことも行いたい」「パートナーとともに、子育てを行いたい」と感じています。パンダさんも話しているように、子育てと仕事、どちらがラクかどちらを選ぶか、ではありません。子育ても仕事もその他のことも、それぞれにやりがいがあるのではないでしょうか。

■パンダ(中年女性) @YgsBC3yAQwPx15v

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