駄菓子屋のジオラマが「本物にしか見えない」と話題 あの国民的アーティストも絶賛!

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「夏の終わり」という紹介文とともにTwitterに公開された写真が話題となっています。それは、夕暮れの駄菓子屋の風景。

8月最後の日、楽しかった夏休みが終わり9月を迎えてしまう物悲しさ…。そんな子どもの頃のノスタルジックな思い出がよみがえり、ため息をついてしまう方も多いのではないでしょうか。

実はこの駄菓子屋は模型なのです。

この模型を制作されたのは、ジオラマ制作のプロである情景師アラーキーこと荒木さとしさん(@arakichi1969)。

荒木さんは子どもの頃からプラモデルやジオラマづくりに取り組み、現在は模型雑誌やイベント会社からの依頼でジオラマ制作や展示会をおこなっています。「生み出すものに魂を込めて作る職人のようにありたい」という願いから“情景師”と名乗り活動をされています。

ツイートの写真は、この駄菓子屋のジオラマを中心に、実際の風景を交えて撮ったものだそうで、空や電線は実際のもの用い、自然光による情感を活かしています。

実際の風景と並べると、いかにジオラマがリアルで精巧なものかが分かりますね。

実物と見紛うジオラマに、リプ欄は騒然、感嘆の声に溢れています。

「え!?これジオラマなの...!!( ; ロ)゚ ゚」
「絵に描いたような世界観ですね!!」
「えっ、これ実写真じゃないんですか?()」
「昭和30年代うまれとしては、なんだか、涙がでます」

さらに、あの国民的歌手である広瀬香美さんも反応。「すごい芸術作品 ジオラマとは到底思えません。魅了されました」と、ツイートで大絶賛しています。

細部までリアリティにこだわった力作

このジオラマは、もともと荒木さんが2019年に出版された著書『駄菓子屋の超リアルジオラマ』の掲載作品です。

ジオラマの大きさは1/24スケール。荒木さんによると、ドールハウスの世界的な標準スケールは1/12だそうで、その半分の大きさです。

駄菓子屋の建物や外観はもちろんですが、店内の内装や備品・陳列されている商品まで細かに作られています。

ちなみに、店名の“神崎商店”は、2000年に公開された山崎 貴監督の映画「ジュブナイル」に登場した“神崎ラヂオ商会”へのオマージュ。

またジオラマの時代背景は現代であり、「昭和50年代で時間が止まった店が残っていた」という設定で、ポリゴミ箱が当時のものではなく最近のデザインであったりします。

このような「分かる人だけが分かる仕掛け」もプロであるがゆえの、遊び心と言えるでしょう。

  ◇  ◇

荒木さんのジオラマを見ると、忘れていたあの頃の記憶がそっとよみがえるようです。また、駄菓子屋に馴染みのない若い人たちも、そのような時代の空気感を身近に味わえるのではないでしょうか。

荒木さんは駄菓子屋について、このようなコメントをされています。

「僕は(駄菓子屋を)子どもの『BAR』だと思ってます。ふらりと寄っておばちゃんにいろんな話を聞いてもらって、たまに叱ってもらう。学校以外で友人と集う憩いの場所」

優しくも懐かしい日本の風景。ずっと、忘れずにいたいものですね。

情景師アラーキー/荒木さとしさんのTwitterはこちら→https://twitter.com/arakichi1969

書籍『駄菓子屋の超リアルジオラマ』はこちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4416617895/ref=cm_sw_r_tw_dp_6DA4Y6BGWQ3501E0FSZ0

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