学校指定用品が高すぎる!「100均で売っている赤白帽…買っていい?」 専門家3人がアドバイス

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赤白帽や水泳キャップ、運動靴に上履き、補助バッグ…子どもが学校に行き始めると用意するものは増えますね。多くは「学校指定」の品物がありますが、そこで気になるのが「値段」です。高いなー…と感じる場合、市販されているものを買ってもいいのでしょうか。赤白帽は100円ショップでも売られているそうです。

小学校の子どもを持つ保護者が遭遇しがちな学校トラブルと対処法をまとめた書籍「学校トラブル18 保護者のお悩み解決します!」が出版されました。ネットいじめ・ハラスメント専門家のくまゆうこさん、教育学者の小野田正利さん、弁護士の鬼澤秀昌さんが、それぞれの専門分野から回答しています。本の中から抜粋して紹介します。

学習に使える機能があれば基本はOK 一方で学校も指定している理由を説明して

小野田:本当にお金に困っている場合は、学用品費や教材費が実質的に無償になるような制度があります。そうでなくても経済事情や兄弟がいるなどの理由で、指定品をそろえるのが苦しいという声もあります。SDGsの時代ですので、「学習の用途と機能が備わっていたら、隣の子と違うものであっても、構わない」という風潮が広がるといいなと思います。

60年以上前の戦後の復興期には、指定した品を教材会社が人数分確保してくれないと、みんなが同じものをそろえられませんでした。しかし今日は代替品が常にあるという時代です。質問の方が学校に強制されているレベルだとすると、ある程度は学校側が考え直すことが必要だと思います。

鬼澤:個別の商品でいえば、「制服が高い」ということは前々から問題になっています。寡占状況について公正取引委員会が調査し摘発したケースもある状況を踏まえると、「学校の指定品が市場価格に対して高いのではないか」という問題意識はその通りだと思います。

学校側はみんながバラバラだと「それ違うな!」「それかっこいいな!」と学習に集中できなくることを心配しているかもしれません。一方で、学校や先生に用品を指定する権限があるのだろうかとも思います。一番ベストなのは「指定は、こういう理由でこれにしています。でも別のものでもいいですよ」という姿勢が広がることだと思います。

くま:最近は指定用品も「最低限必要なものはこれ」「さらに実態に合わせて必要なこれ」と購入するものを選択できることも増えてきたように感じます。オプションで選べるのは、非常にありがたい制度だと思います。

   ◇   ◇

▽くまゆうこ(ネットいじめ、ハラスメント専門家/株式会社マモル代表)…テクノロジーでいじめやハラスメントを早期発見し、いじめで悩む人が少なくなる社会を目指す。
▽小野田正利(教育学者/大阪大学名誉教授)…専門は教育制度学・学校経営学。学校と教職員の “等身大の姿”を明らかにすることをライフワークとしている。
▽鬼澤秀昌(弁護士/おにざわ法律事務所代表)…自治体のスクールロイヤーや学校法人の顧問、教員向けの研修講師、文部科学省スクールロイヤー配置アドバイザー。

「学校トラブル18 保護者のお悩み解決します!」は東洋館出版社刊。1100円(税込)。ほかにも「入学準備・備品準備」「担任の先生と子ども」「子どもの友人関係・けが・登下校」「PTA」「子どもの発達支援」にまつわる幅広いテーマを取り上げています。

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